ウルジーサイハン・エンフトゥブシン副首相、エルデネト鉱業のホーホル・バダムスレン総裁は、5日の緊急記者会見で、スタンダード銀行の債務問題を巡り、約4000万米㌦の支払いで対外債務整理を結了したと、発表した。

ジャスト・グループが南アフリカ・スタンダード銀行からの融資を受ける際に、エルデネト鉱業(実質的に国が保有する51%の権益)を連帯保証人に立てた。その後、ジャスト・グループが債務不履行に落ち、スタンダード銀行がエルデネト鉱業に支払い代償を迫った。2013年、ロンドン国際仲裁裁判所でエルデネト鉱業は、元本と利子、訴訟費用などを含む計1億1700万米㌦の支払いを命じられた。

政府は2018年8月、副首相を率いるワーキング・グループを設置。エルデネト鉱業の対外債務整理を行わせた。スタンダード銀行との交渉の末、両者は、約4000万米㌦の支払いで示談が成立した。エルデネト鉱業が資本準備金の資本組入をして全額を弁済した。

副首相らは、記者会見で、「弁済をしないと、資産差し押さえ、銀行口座凍結、取引相手企業への通告、最悪の場合は債権譲渡の恐れがあった」と釈明。これから、国内法規に基づいて当該債務問題を解決していく方針を明らかにした。

一方、エルデネト鉱業の債務弁済について「ジャスト・グループとその関係者らの資産を凍結して弁償させるべき」と反対する声も上がっている。