モンゴル銀行(BoM)は8日、キャピタル銀行に対して倒産手続き開始の強制措置を発動させたと、発表した。強制措置の動機は、債務不履行など事実上の経営破綻と説明。

BoMは、問題のキャピタル銀行が、銀行法に基づく自己資産不足を回避するための早期是正措置の発動などで改善がなかったとした上で、自己資産不足による債務超過から、銀行間内国為替業務における為替決済取引上の債務不履行の発生など経営危機に陥ったと、釈明した。同行不良債権は急増しており、その額はおよそ2080億トゥグルグに上る。債権残高のおよそ8割近くが不良債権だという。一方、預金保護機構は2000万トゥグルグ未満の預金者に全額分の保険金を支払う。

キャピタル銀行は1990年、工場協調出資銀行として創設。以降、1998年にシネチレル銀行に改名。2003年以来、キャピタル銀行として経営。全国28支店、およそ16万人の顧客を抱える。キャピタル銀行は同族経営で、ビシレルト・グループが株式の99.97%を所有する。